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定年
仕事でご縁をいただいてきた企業の担当者が次々と定年を迎え
会社から去っていく
今日もまた長い付き合いのあったDさんが定年の挨拶をかねて
部長を同行し来月の合宿研修の打ち合わせに来られた
あの精悍で迫力のあったDさんもすっかり穏やかな人になって
かっての面影はなくなった
もう気持ちの区切りもできたのだろうか
最後の大事な仕事をきちんとやり終えたいという強い思いが
ひしひしと伝わってきた
思い残すことがないように残り少ない日々を過ごしたいんだろう
定年の経験がないランさんにはわからない
これからどうするのか知らないがまだまだ元気な人だから、
簡単に引っ込むことはないと思う
こうして次々と人生の第一幕を閉じていく
彼方には第二幕が待っているんだから
こんどは自作自演の舞台で大いに輝いてほしい
人生、これからだ
今日も夏の日が穏やかに沈んでいった。